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第4章 ITガバナンス

ハッピィ・エンジニアリング表紙

 今まで、コンピュータシステムは、あまりに聖域化しすぎていた。しかし、コストダウン要求からくる業務効率化の観点では、すでにシステム投資のサイクルは数巡したこともあり、最近になってようやく「情報システムはビジネスの重要な一部であるが、同時にごく一部であり、決してビジネスそのもの以上に優先するものではない」という認識が出てきている。

 

 経営陣は経営戦略を打ち出し、業務の全体最適の観点においてシステム戦略を策定しなければならない。言い方を換えると、経営陣は経営的視点からのあるべき論でものごとを整理し、システム屋からシステム開発の主導権を奪い取らなければならない。

 

 本章では、現在までの多岐にわたるシステムを目的別に分類し、その発生形態のパターンを説明する。次に、システム企画はどのような流れであるべきか、そして、なぜあるべき姿として行われることがないのか、あるべき姿で行われない前提でどのような観点からシステム化をするのか、について整理する。

第4章 ITガバナンス ハッピィ・エンジニアリング記事一覧

4.1. システム開発発生の経緯 ハッピィ・エンジニアリング

 まずは、過去におけるシステム開発プロジェクト発生の経緯を、システムの用途により分類し確認してみよう。システムは、以下の4つに分類される。管理系システム基幹系システム戦略系システム業務系システム管理系システム 管理系システムとは、経理・人事など企業経営の中で必須のシステムのことである。これらは一般的...

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4.2. 経営戦略 ハッピィ・エンジニアリング

 現在では経営戦略上の観点から的確なシステム投資の必要性が論じられていることは、すでに述べたとおりである。その経営戦略上の観点には以下のようなものがある。企業価値の向上業務の全体最適化市場変化への対応ベンダ依存からの脱却企業価値向上の観点 システムはビジネス基盤だが、あくまでもツールである。必須のも...

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4.3. 現実路線 ハッピィ・エンジニアリング

 全体最適を考え、BPRを実現するという考え方は1993年にすでに『リエンジニアリング革命|企業を根本から変える業務革新』(マイケル・ハマー/ジェイムズ・チャンピー著、野中郁次郎訳、日本経済新聞社、ISBN4-532-19154-8)という書籍で発表されている。システム投資について書かれた書籍の論調...

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4.4. コスト構造の再認識 ハッピィ・エンジニアリング

 まずは現状のシステムのコスト構造の再確認が必要である。開発に必要な初期費用と、システムを維持するために必要であるランニングコスト、ランニングコストの中でも目に見えにくい隠れたコストを洗い出し、TCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)を調査しなければならない。 開発費用...

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4.5. ROIの検討 ハッピィ・エンジニアリング

 システム開発が投資である以上、ROIを定量的に見積もり、優先順位をつける必要がある。ROIは定性的なものではなく、定量的に測定されるべきものである。システム投資をいつまでに回収し、いつからがリターンになるのかの判断は必要だ。しかし現実的には、経営戦略に従い業務の全体最適を行ったうえでシステム投資計...

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4.6. 速い、安い、うまい ハッピィ・エンジニアリング

 個々の開発プロジェクトに求められることは、QCDの実現である。品質が低ければ、運用開始後のトラブルによる損害が発生したり、保守コストに多くの費用を必要とすることになる。そもそもコストが高くつきすぎれば、その回収ができない場合も発生する。そして、運用開始が当初の計画より半年、1年と遅れることにより他...

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