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4.4. コスト構造の再認識

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 まずは現状のシステムのコスト構造の再確認が必要である。開発に必要な初期費用と、システムを維持するために必要であるランニングコスト、ランニングコストの中でも目に見えにくい隠れたコストを洗い出し、TCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)を調査しなければならない。

 

 開発費用については、一括発注して購入していれば資産、業務委託なら外注費など、会計処理されたデータからの判断は不可能である。サーバ・ルータ・ハブなどのハードウェアについても同様で、リースならば損金として処理され、購入していれば資産計上される。そのため、基本的に過去の発注書類から積み上げる必要がある。

 

 ランニングコストとしては、ハードウェア保守費、ソフトウェア保守費(あるいはライセンス費)、運用・監視や保守の人件費などが挙げられる。システムを設置しているデータセンタやマシンルームの家賃、光熱費、印刷物の出力に必要なトナーや用紙などの消耗品費、情報システム部門の人件費などもランニングコストに含まれる。

 

 ランニングコストの中で、一番表れにくいものが、エンドユーザ部門のコストである。エンドユーザ部門では、自主的な研修、部門内の同僚による相互扶助的なサポート、トラブル対応、PCの障害に対する再インストールやバージョンアップ、部門サーバの管理、新規システム開発に協力するためのミーティングや書類作成などの作業を行っているケースが多い。この目に見えないコストが、意外なほど大きな金額になっていることが往々にして起こり得るので、十分に調査するようにしておきたい。

 

 また、購入したが実質的に利用されていないシステム、ルーチンワークとして利用してはいるが、事業を行ううえで必要のないシステムなどの抽出もコストを計る上で必要な情報である。システム自体が不良資産であるのなら、ランニングコストをかけることなく廃棄処分とすべきであろう。

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