このエントリーをはてなブックマークに追加LINEで送る

第5章 コミュニケーション

ハッピィ・エンジニアリング表紙

 システム開発において、コミュニケーションの重要性は言うまでもないだろう。プロジェクトにおいて発生するさまざまな問題をさかのぼれば、コミュニケーションを原因とするものが多く含まれているはずだ。

 

 コミュニケーションの手段は、会話と文書に分けることができる。会議などは、その両方を用いた手段である。

 

  • 会話(対面、電話など)
  • 文書(ドキュメント、会議資料、メール、グループウェア)

 

 コミュニケーションが必要な事項は、いくつかに分類できる。

 

  • 何かを決定するために検討するためのもの
  • 決定されたことを連絡するためのもの
  • ちょっとした情報の共有や意思の疎通を図るため

 

 整理するまでもなく、誰もが日常的にこれらの手段を用いてコミュニケーションを取っている。ところが、人を評価する場合や、開発者をアサインする際には、頻繁に「コミュニケーションスキルが高い」「コミュニケーションスキルが低い」という非常に広範囲かつあいまいな評論がなされているという不思議な現実がある。その半面、誰もそのコミュニケーションスキルが何をさすものかを明確にできない。この現象は、プロジェクトを成功に近づけるための具体的なコミュニケーションの方法論が確立されていないことが原因であるように感じられる。

 

 システム開発におけるコミュニケーションは、人に対する依存度が強いため経験則として語られることが多い。本章では、コミュニケーションというあいまいな表現を整理し、プロジェクトをスムーズに進めていくための方法論を提示する。

第5章 コミュニケーション ハッピィ・エンジニアリング記事一覧

5.1. 検討と意思決定 ハッピィ・エンジニアリング

 日本企業においては、真面目にコツコツと作業することが美徳とされてきた。雑談することや、何かを考えること(すなわち、ボンヤリしているように見えること)は悪とされ、仕事をしているフリも仕事のうち、という本末転倒な状況を発生させる原因となっている。しかし、システム開発という仕事は、雑談や考えごとというの...

≫続きを読む

5.2. 共感、納得、同意 ハッピィ・エンジニアリング

 「3.1 利害の対立」に記述したとおり、日本的な合意形成プロセスが「押しつけ」を生む。立場の違いを超えるために、相手の立場を知りゴールを共有することが重要だと記述したが、これは非常に難しい問題である。立場が違い、そして利害が対立する以上、心情的なものごとを共有するのは困難、いや、不可能に近い。 開...

≫続きを読む

5.3. 作業指示 ハッピィ・エンジニアリング

 システム開発工数のうち、多くの無駄となっているものが作業のやり直しである。このことは誰もが納得しているだろう。日常的に行われるやり直し作業としては、ドキュメントの書き直しやプログラムのデバッグ作業などがある。 これらのやり直し作業が発生する理由は技術者のスキルにだけあるのではない。根本的な理由は、...

≫続きを読む

シェアしてくれると嬉しいです!
このエントリーをはてなブックマークに追加LINEで送る

ハッピィ・エンジニアリングとは? 書籍を読む プロフィール コンサルティング