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6.4. 標準化のあるべき姿

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 標準化プロセスに関する問題点を洗い出したところで、改めて標準化プロセスのあるべき姿を考えてみる。上述したような問題が改善され、効果が可視化できる標準化プロセスとは何か?

 

標準化の目標

 まずは標準化の目標が設定されている必要がある。何のための標準化なのか、標準化を適用することによって、どのようなメリットを享受できるのかを再度確認しておかなければならない。標準化の範囲にもよるが、得られるメリットは、大体以下のようなものである。

 

  • 成果物品質の向上と均一化
  • 一意な作業プロセスの構築
  • 進捗状況の可視化
  • 生産性の向上
  • リスクの軽減
  • 保守性の向上
  • 情報伝達の確実性(用語と内容の統一)
  • 業務の専門性を緩和(決められたプロセス通りにやればできる)
  • ノウハウの共有
  • コストの低減

 

 標準化とは、すなわち、これらのメリットが享受できるものになっていなければならない。そして、これらのメリットを享受しなければならないのであれば、開発プロセスのみならず、マネジメントプロセスについての標準化が必要なことが理解できるだろう。

 

何を標準化すべきか

 標準化の対象は「開発プロセス」と「マネジメントプロセス」の両者である。プロジェクト計画から実施・終了に至るまでのプロセス、成果物が対象となる。そして、これらは「目次レベル」のものであってはならず、少々経験が不足しているメンバやスキルの低いメンバであっても理解可能なものにする必要がある。さらに、標準化資料が体系立っておらず、かつ量が多い場合には、プロジェクトへの具体的な適用が難しくなってくる。最小限何が必要か、という観点で検討しなければならない。あまりにレベルの低いドキュメントが少々ある状態でのプロジェクトの標準化には意味がないが、かといって最初から完璧な標準化資料の作成を目指すあまり、いつまでも標準化プロセスに従ったプロジェクトを開始できないのでは意味がない。

 

 当初の標準化資料としては、以下のようなものが揃っていればよいだろう。ここからまず標準化プロセスに従ったプロジェクトを開始させ、徐々に必要なものを揃え、メンテナンスしていけばよい。

 

  • WBS
  • WBS辞書、作業手順書
  • ドキュメントフォーマット
  • ドキュメントフォーマットの記入例
  • 開発ツール、マネジメントツール
  • 標準化適用ガイドライン
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6.3. 標準化適用時の問題
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