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9.1. プロジェクト計画の概要

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 プロジェクト計画を立案する段階では、すでにプロジェクトマネージャとプロジェクトの中核となるメンバが確定している必要がある。プロジェクト計画は、プロジェクトの最終責任者・プロジェクトマネージャ・中核メンバが協力して作成し、プロジェクトマネージャが最終的な取りまとめをするべきである。

 

 プロジェクト計画の範囲は広い。そのため、本章ではシステム開発に必要な最小限のことを説明するにとどめたい。

 

 プロジェクト計画は、経営戦略・情報化戦略・事業計画などのプロジェクト実施を検討したあらゆる資料を基に、プロジェクトの内容を分析するところがスタートとなる。SIベンダ自身が受注したプロジェクトを検討する場合には、RFP・情報提供依頼書・入札依頼書・契約書・プロポーザル時の議事録などに記述された情報から、例えば、以下のような観点でプロジェクトを分析することができる。

 

  • 目標、目的
  • 中間成果物、最終成果物
  • 前提条件
  • 実施上の制約
  • 調査すべき項目
  • リスク

 

 プロジェクト計画段階で、必要なすべての条件・情報が出そろうことはないため、これらの項目は詳細化する段階で「事実」「想定」「不明点」の3つに分類し、どこに不確定要素が潜んでいるかを知る必要がある。特に、「想定」や「不明点」は、場合によってはプロジェクトのリスクとして扱うことができるものであることを認識しながら作業を進めるべきである。

 

 続いて、プロジェクトスコープ、作業の前後関係の洗い出し、作業工数や所要時間の見積もり、スケジュールの作成、リソース計画、予算の見積もりを行う。これらは相互に影響を与える内容であるため、順番に作成すればそれで終わりというわけではない。それぞれを相互にすり合わせて、矛盾がない状態にする必要がある。これらの計画には、表9-1の技法を利用するのが一般的な方法である。

 

 続いて、WBS・リソース一覧表・RBS・スケジュールを元にチーム構成を決める。

 

 さらに、プロジェクトを実施するために必要な計画を行う。

 

  • リスク管理計画
  • 品質管理計画
  • 進捗管理計画
  • コスト管理計画
  • 変更管理計画
  • コミュニケーション計画
  • 人的資源管理計画
  • 契約管理計画

 

 これだけのことを十分綿密に計画し、プロジェクト計画書にまとめあげ、最終的な承認を得るのが、プロジェクト計画における作業である。

作業名

技法

プロジェクトスコープ WBS、WBS辞書
作業の前後関係 ネットワーク図
リソース計画 リソース一覧表、RBS(Resource Breakdown Structure)

表9-1 プロジェクト計画の作業と技法

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